目次

  1. 任意後見契約の「費用対効果」
  2. 任意後見契約を結んだ場合
    1. 事業承継を巡る状況
    2. 任意後見契約発動までのステップ
    3. 発生する負担額
  3. 任意後見契約を結ばなかった場合
    1. 事業承継を巡る状況
    2. 法定後見発生までのステップ
    3. 発生する負担額
  4. 任意後見契約を認知症対策に

 当連載の4回目で、「認知症対策と事業承継に任意後見契約を活用するには、制度への誤解を解くことが大切です」とお伝えしました。

 今回は、任意後見契約をためらう後継ぎの皆さんに、契約に関する「費用対効果」について、詳しく解説します。具体的には、任意後見契約を結んだ場合と、そうでなかった場合のコスト面を比較します。なお、当記事における具体例およびコスト比較の考察は、あくまで経営者と後継ぎが任意後見契約を準備した場合、しなかった場合のケースに限ります。事業承継とは無関係の場合など、本人(被後見人になるかた)の財産額、家族構成、職業によっては、金額やコストが異なってきますので、あらかじめご了承下さい。

 当連載でお伝えしている通り、経営者と後継ぎは「保険のようなものにお金をかけたくない」、「手間も面倒だ」と考えるケースが少なくありません。

 しかし、準備の有無によって、以下のような違いが生じます。

  • 準備した場合より、しなかった場合のほうが、費用が高くなる
  • 準備しなかった、できなかった場合は、見えない損害におびえ続けることになる
  • やりたいときにやりたい事業承継ができず、チャンスを逃してしまう

 従って、事業承継を控える経営者と後継ぎは、将来かかると思われるコスト面も考慮して、任意後見契約を結ぶ準備をしておくべきです。

 では、任意後見契約の有無によって、費目や金額にどのくらいの違いが生じるのでしょうか。次章からは、筆者が実際に関わった事例をもとに、詳しく解説していきます。

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