目次

  1. 壁を打破できるのは自分だけ
  2. 馬鹿にされるとかは気にしない
  3. 上がるものは必ず下がる
  4. 斜陽産業と思ったら、リーダーは失格

 8月に公開した記事「『会社を守り切れない』物流会社2代目が事故を機に進めた健康経営」では、千葉県四街道市の物流会社・日東物流の2代目社長・菅原拓也さんを取り上げました。

 13年前、家業に入った直後、自社のトラックドライバーが配送中に死亡事故を起こしたのをきっかけに、会社の労働管理の甘さが浮き彫りになりました。

 「コンプライアンスを整備しないと、会社を守り切れない」。新米社員だった菅原さんは意気込みましたが、父や従業員からも反発され「現場を知らない、頭でっかちの2代目」という冷たい視線も感じたといいます。

 経理担当だった菅原さんは、無駄な高速道路代や顧客との価格交渉、トラックの台数削減など、細かいコストダウンを積み重ね、コンプライアンス施策を進めるための資金確保に努めました。17年に社長に就任すると、不採算業務からは少しずつ撤退して効率化を進め、労働時間の抑制や健康経営の取り組みにつなげました。

日東物流はドライバーの健康診断の充実を図っています(同社提供)

 一連の取り組みが評価され、同社は17年に経済産業省などが認定する「健康経営優良法人」となり、21年には特に優れた全国500法人の一つとして「ブライト500」の称号も与えられました。

 菅原さんは物流業界の改革をリードする後継ぎとして覚悟を決めています。

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