目次

  1. 店内調理は是か非か、大手で戦略分かれる
  2. 後発のジャスコは「コンボストア」に挑戦
  3. エブリワン、ココストアも大手と競う武器に
  4. 「できたて」を生かす店舗運営のコツ
  5. 成功の鍵はデリバリーサービスか

 店内調理か工場製造か――。コンビニ弁当のあるべき姿は1980年代から議論されてきました。

 店舗数1位のセブン-イレブン(2万1337店)、2位のファミリーマート(1万6556店)は、店内厨房(ちゅうぼう=キッチン)を持ちません。米飯弁当やおにぎりは全て、食品製造工場から納品されます。この問題は、大手チェーンの間でほぼ決着がついたと思われました。

 しかし、3位のローソン(1万4652店)が近年、店内キッチン「まちかど厨房」の導入比率を高めています。竹増貞信社長は2022年4月の記者会見で次のように述べています。

 「お店で炊飯したご飯は、やはりおいしいとお客様から支持を得ています。これをブラッシュアップしてメニューを刷新しながら、今年度は1300店舗に新たにまちかど厨房を導入して、合計1万店舗規模にまで拡大していきます」

1万店への設置を計画するローソンの「まちかど厨房」の商品。半熟卵やかき揚げ、揚げたての具材を挟んだサンドイッチなど、できたての強みを発揮する商品をそろえる(筆者撮影)

 店舗数4位のミニストップ(1932店)も強化の姿勢です。藤本明裕社長は、やはり2022年4月の記者会見でこう述べました。

 「店内調理の米飯や総菜は、21年度に大きく伸長させました。より多くのお客様に、できたての店内調理の米飯、総菜を味わっていただくために、店舗での炊飯頻度を(増やすように)見直しを進めていきます」

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