目次

  1. KPIを細かく定める
  2. 無意味なKPI設定に注意
  3. 2代目が古参社員に与えた役割
  4. 寄り添い型では社員が育たない
  5. 明確な評価制度で離職を防ぐ

 組織づくりを進めるにあたって、経営者が最初に準備するものは計画です。過去の積み重ねによって理想の未来を描けると考える人もいますが、そうではありません。あるべき未来の姿を想像し、そこに向かうための道のりを逆算しなければ未来は変えられないのです。ざっくりしたものでもいいので、中長期的な計画を立ててください。

 次に、その計画を実行するために欠かせない機能を洗い出しましょう。必要不可欠なのに内製化できていない領域や、自社で手がけているが外注してもよい仕事を整理します。これで組織図の完成です。

 でき上がった組織図の各層にはKPIを設定します。このとき、他部署から異動してきたばかりの社員や入社間もない新人は、KPIを見てもそこにたどり着くイメージを持てないことがしばしばあるため、注意が必要です。

 そういう社員には「来週の売り上げ目標は100万円だ」と告げるのではなく、それを達成するための手前の段階、例えば「火曜日までにアポイントを10件獲得する」や「月曜日に80件電話する」といった目標を用意してあげましょう。

 このように、各種KPIを細かく定めておけば「最近、何となく会社がうまく回っていないな」という感覚を持ったとき、数字を追うことで違和感の正体を見極められるようになります。

 本来、社内の各部門がそれぞれの目標を達成することによって会社全体が大きく成長していく状態が理想的です。しかし、設けたKPIが実際には何の役にも立っていないことも往々にしてあります。ここからは、筆者が実際にコンサルティングを担当した、あるサブスクリプションサービスを提供する会社のケースを紹介します。

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