目次

  1. 日本政策金融公庫による資金繰り支援制度一覧
    1. 低利・無担保融資
    2. 資本性劣後ローン
    3. セーフティネット貸付
  2. 信用保証協会によるコロナ借換保証制度
  3. 早期経営改善計画策定支援事業

 中小企業が活用できる日本政策金融公庫の制度として、以下の3つがあります。

  1. 低利・無担保融資(コロナ対策)
  2. 資本性劣後ローン(コロナ対策)
  3. セーフティネット貸付(物価高対策)

 制度の詳細も合わせて紹介します。問い合わせは、日本政策金融公庫事業資金相談ダイヤル(0120-154-505)へ。

 低利・無担保融資は、当初3年間は基準金利から0.5%引き下げた融資制度です。2024年3月末まで継続予定です。概要は以下の通りです。

  • 対象者 :新型コロナの影響で、売上が5%以上減少した者。新型コロナの影響で、債務負担が重い事業者
  • 低利上限:(中小企業事業)4億円、(国民生活事業)6000万円
  • 貸付期間:20年以内
  • 据置期間:最大で5年

 資本制劣後ローンは、万が一、倒産した時にほかの負債より返済の順位が後回しになるため、金融機関からは自己資本とみなされるローンのことです。

 2024年3月末まで継続予定で、黒字額が小さい事業者の金利負担を軽減できるよう運用を見直す予定です。概要は以下の通りです。

  • 対象者:新型コロナの影響により、キャッシュフローが不足する企業や一時的に財務状況が悪化したため企業再建等に取り組む企業
  • 融資上限:(中小企業事業)15億円 、(国民生活事業)7200万円

 セーフティネット貸付は、ウクライナ情勢・原油価格上昇の影響で、利益率が減少した事業者に対し、基準金利から0.4%引き下げた融資制度です。2024年3月末まで継続予定です。概要は以下の通りです。

  • 融資上限:(中小企業事業)7億2千万円 、(国民生活事業)4800万円
  • 貸付期間:設備資金15年以内、運転資金8年以内
  • 据置期間:最大で3年

 中小企業が活用できる信用保証協会の制度として、コロナ借換保証制度があります。

コロナ借換保証の概要(画像は中小企業庁の公式サイトから引用 https://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/sinyouhosyou/karikae.html)

 コロナ借換保証制度は、新型コロナの影響で債務が増大した中小企業者の収益力改善などを支援するための借り換え需要に加え、新たな資金需要にも対応する制度です。一定の要件を満たした中小企業者が向けに借入時の信用保証料を大幅に引き下げられます。2024年3月末まで継続予定です。概要は以下の通りです。

  • 対象者 : 売上または利益が5%以上減少した者であり、経営行動計画書を作成のもと、金融機関による継続的な伴走支援を受ける者
  • 制度詳細:融資上限1億円、保証料0.2 %等、据置期間最大5年

 早期経営改善計画策定支援事業は、国が認定した専門家の支援を受け、資金計画やビジネスモデル俯瞰図、アクションプランなどの経営改善計画を策定する場合、専門家への支払い費用の2/3を補助する仕組みです。

 2024年2月から税理士や中小企業診断士だけでなく、民間金融機関による計画策定支援も、一定の条件で補助対象となる見込みです。