「こだわりが正当に評価される世界目指す」食べチョク代表秋元里奈さん講演
中小企業の経営改善に役立つ情報を発信するメディア「ツギノジダイ」は、2月7~9日にリアル+オンラインのハイブリッド形式で「日本を変える中小企業リーダーズサミット2024(中サミ)」を開催。 中小企業のリーダー層をはじめ約6000人が参加登録しました。全45講演のなかから、食べチョク代表秋元里奈さんの講演を談話形式で紹介します。
中小企業の経営改善に役立つ情報を発信するメディア「ツギノジダイ」は、2月7~9日にリアル+オンラインのハイブリッド形式で「日本を変える中小企業リーダーズサミット2024(中サミ)」を開催。 中小企業のリーダー層をはじめ約6000人が参加登録しました。全45講演のなかから、食べチョク代表秋元里奈さんの講演を談話形式で紹介します。
産地直送通販サイト「食べチョク」を2017年に始めました。農家、漁師それぞれのこだわりを見て商品を買うと、消費者のもとに直送で届きます。生産者と消費者が直接交流できるところが、私たちのサービスの特徴になっています。コロナ禍で流通額が100倍以上に伸び、今も成長しています。
私は、神奈川県相模原市の農家に生まれました。実家が農家であることにアイデンティティを持っていたのですが、中学のときに、廃業します。ふと10年後ぐらいに畑を訪ねると、きれいだった畑が耕作放棄地になっていました。「なんで農業をやめちゃったんだろうな」という気持ちになったのが、起業のきっかけです。
いま、農家の数は右肩下がりですが、内訳をみると、大規模農家は増えています。減っているのは小中規模の農家なのです。中小規模だと、手作業の作業も多くて収益がなかなか上げられず、農業だけで食べていくのは厳しい状況です。
でも、すごくこだわって作っている農家や、ほかにない食材を作っている農家もいるので、付加価値をつけて売れる場所があったらと思い、スタートさせたのが食べチョクです。通常の販売ルートより生産者の収益が残るようにしています。現在の登録者は、全国から農家、漁師など約9400事業者に上ります。
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食べチョクでは、野菜で月間700万円以上売っている方や、果物で月間1800万円以上売っている方もいます。
例えば、千葉県の家族経営の農家は、毎月必ず違う野菜を送るという定期便が人気となっています。コロナ禍のタイミングで申し込みが増えた定期便に加え、単品の販売も合わせて、食べチョク登録後の売上が4倍以上に伸びました。
ほかにも、卸向けに養殖マダイを出荷してきた熊本の生産者は、「魚の切り身を食べたいけど調理の時間がない」と感じている子育て中の主婦に向けて、切り身の商品を開発したところ、2020年9月の売上は前年同期の2倍になりました。
このような生産者同士が販売方法のノウハウをシェアできるようにもしています。私たちは生産者のこだわりが正当に評価される世界を目指しています。
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