目次

  1. 危険情報(危険レベル)とは
  2. 外務省、レバノン全土に退避勧告
  3. 外務省、イラン・イスラエル全土にも渡航中止勧告・退避勧告

 外務省によると、「危険情報」とは、渡航・滞在にあたって特に注意が必要と考えられる国・地域に発出される情報で、中・長期的な観点からその国の治安情勢をはじめとした、政治社会情勢等を総合的に判断し、それぞれの国・地域に応じた安全対策の目安をお知らせするものです。

 危険情報には、安全対策の4つの目安(カテゴリー)があり、以下の通りです。

  1. 「レベル1:十分注意してください」その国・地域への渡航,滞在に当たって危険を避けていただくため特別な注意が必要です。
  2. 「レベル2:不要不急の渡航は止めてください」その国・地域への不要不急の渡航は止めてください。渡航する場合には特別な注意を払うとともに、十分な安全対策をとってください。
  3. 「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」その国・地域への渡航は、どのような目的であれ止めてください。(場合によっては、現地に滞在している日本人の方々に対して退避の可能性や準備を促すメッセージを含むことがあります)
  4. 「レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)」その国・地域に滞在している方は滞在地から,安全な国・地域へ退避してください。どのような目的であれ新たな渡航は止めてください。

 外務省の海外安全ホームページによると、7月27日、イスラエルが実効支配するゴラン高原マジュダル・シャムスにおいて、レバノン方面からの攻撃により多数の民間人の死傷者が出ました。その後、イスラエルからレバノン南部等への攻撃が継続して行われています。

 イスラエル政府は、28日、レバノンのヒズボッラーに対する攻撃計画を決定する権限を首相、国防大臣に与える決定を行いました。

 イスラエル軍とヒズボッラー等との間で攻撃の応酬が激化するなか、7月30日にレバノンの首都ベイルート郊外でイスラエル軍による攻撃がありました。さらに、7月31日、イランのテヘランでハニーヤ・ハマス政治局長が殺害されました。イラン当局はイスラエルに対する報復を行うと表明する等、レバノンを含む地域の緊張状態が高まりつつあります。

 こうしたなか、外務省は、レバノン全土に「レベル4:退避勧告」を出しました。

 「どのような目的であれ、レバノンへの渡航は止めてください。また、既に滞在されている方は安全を確保した上で商用便が運航されている間に直ちに退避してください」と呼び掛けています。

 外務省の海外在留邦人数調査統計によると、2023年10月時点でレバノンに永住または長期滞在している邦人は101人です。

 外務省はイラン・イスラエルの渡航中止勧告または退避勧告を全土に広げました。4月に行われたような、イラン・イスラエル双方による軍事的措置の応酬による対立のさらなる激化が強く懸念されています。

 外務省の海外在留邦人数調査統計によると、2023年10月時点でイランに永住または長期滞在している邦人は440人です。イスラエル等にに永住または長期滞在している邦人は1270人です。