退職代行の利用者1.6万人のデータを分析 最多64回利用は人材派遣会社
退職代行サービス「モームリ」を展開するアルバトロス(本社:東京都港区)は退職代行の利用者1万5934人の分析結果を公表しました。すると、1466社(全体の9.2%)の企業は、退職代行の利用者から複数回利用されており、もっとも多かったのが、ある人材派遣会社で64回でした。退職代行を利用した理由について、求人票とは異なる業務を指示された、退職届が受理されないといった意見が寄せられました。
退職代行サービス「モームリ」を展開するアルバトロス(本社:東京都港区)は退職代行の利用者1万5934人の分析結果を公表しました。すると、1466社(全体の9.2%)の企業は、退職代行の利用者から複数回利用されており、もっとも多かったのが、ある人材派遣会社で64回でした。退職代行を利用した理由について、求人票とは異なる業務を指示された、退職届が受理されないといった意見が寄せられました。
退職代行とは、弁護士や代行業者が本人に代わって会社に退職の意思を伝えるサービスです。若者を中心に利用が増えている一方、新規参入する業者も増えており、退職代行業者と利用者の間でもトラブルが起きています。
退職代行の利用者のアンケート結果を公表したのは、退職代行サービス「モームリ」を展開するアルバトロスです。
アルバトロスのプレスリリースによると、調査概要は以下の通りです。
年齢:15歳~71歳
性別:男女(回答無し含む)
地域:全国
人数:1万5934人
調査方法:退職代行モームリの利用者へのアンケート
調査期間:2022年3月15日~2024年7月31日
調査対象者は、サービス利用者で、退職代行利用の経緯や理由、性別・年代別利用者数、職種別利用者数、勤続年数別利用者数、退職金制度の有無、退職代行への支払い方法などについて回答しました。そのなかから退職代行を利用した背景事情がわかる部分を抜粋して紹介します。
調査結果によると、退職代行利用の経緯・退職理由について尋ねたところ「上司からのハラスメント」が最多の33.9%。「上司から退職を止められている」「サービス残業がある」などの理由が続きました。
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調査結果によると、調査対象者約1.6万人が複数回利用した企業は1466社(全体の9.2%)ありました。20回以上依頼があった会社を抽出すると、すべて従業員数1000人以上の大企業であり、利用回数は従業員数に影響を受けていそうです。
また、職種は次の通りです。
人材派遣会社(64回)
コンビニチェーン(41回)
人材派遣会社(40回)
食品製造・販売企業(31回)
人材派遣会社(30回)
運送会社(29回)
医療・教育関連会社(28回)
ファストフードチェーン(26回)
人材派遣会社(24回)
飲食チェーン(23回)
自動車販売企業(23回)
人材派遣会社(23回)
人材派遣会社(23回)
保険会社(22回)
自動車販売企業(22回)
人材派遣会社(21回)
カラオケチェーン(21回)
人材派遣会社(21回)
人材派遣会社(20回)
福祉関連企業(20回)
IT関連企業(20回)
運送会社(20回)
人材派遣会社が多く含まれているのが、派遣社員を多く抱えているという事情もあるでしょうが、最も多い64回利用された企業の退職理由を見ると、求人票には書かれていない業務の指示があったことが要因の一つのようです。
・派遣元の求人票には『一般事務』と記載されていたが、入ってみたら『秘書』の仕事を引き継ぐ事になっていた。
退職代行モームリ累計利用者15,934名分のデータ・利用された企業情報を公開(PRTIMES)
・派遣先にて契約外業務をやるよう指示される。上司の思う人材(就業先のプレゼン大会で堂々と賞がとれるプレゼンができる人材)と契約内容(一般事務)が一致しない。
・2週間以上の期間を空けて退職の意思を伝えているにも関わらず、退職届が受理されず、無期雇用という業態を担当者が理解していない。
・質問に答えていただけない、会話が噛み合わない、マニュアルにない作業を指示される等、業務の進行に支障が出て限界となりました。
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