問:株式は流動資産?固定資産? 中小企業診断士試験から学ぶ財務・会計
貸借対照表を目にしていても、細かいルールまでは把握していない方も少なくないかもしれません。中小企業診断士試験の問題から、経営者にも役立つ知識をお伝えします。今回は、貸借対照表の資産・負債の分類をテーマに、解答・解説と理解に役立つコンテンツを紹介します。
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今回は、令和5年度1次試験「財務・会計」から、貸借対照表に関する問題をピックアップしました。
第8問
貸借対照表の表示に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 売掛金は、代金が回収されるまでの期間の長短にかかわらず流動資産に分類される。
イ 株式は、その保有目的にかかわらず流動資産に分類される。
ウ 棚卸資産は、決算日の翌日から起算して1年以内に販売されるものは流動資産に、1年を超えるものは固定資産に分類される。
エ 長期借入金は、時の経過により、返済期日が決算日の翌日から起算して1年以内となっても、固定負債に分類される。
中小企業診断士令和5年度1次試験問題「財務・会計」(出典:日本中小企業診断士協会連合会)
ア:正しい
イ:売買を目的としない株式は固定資産に分類
ウ:棚卸資産は正常営業循環基準に含まれるので、期間の長短に関わらず流動資産となる
エ:返済期日が1年以内の長期借入金は、一年基準(ワン・イヤー・ルール)が適用され、流動負債となる
正解:ア
ここからは、貸借対照表など財務・会計の理解に役立つ、ツギノジダイのコンテンツを紹介します。
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