目次

  1. 組織化ができている状態とは
  2. 「ヒト崇拝」が招く非効率
  3. 就業規則と「姿勢のルール」
  4. 「姿勢のルール」の役割
  5. ルール徹底で必要なこと
  6. 経験やノウハウの棚卸しを
  7. ルールを作る際の注意点
    1. 「完全結果」の設定
    2. できるできないが存在しない

 前回記事では、ファミリービジネスや創業者が率いる企業は組織化がされていないケースが多いという話をしました。承継の過程や承継後のフェーズでよく相談される「古参社員が言うことを聞いてくれない」という問題も、組織化されていないことに端を発しています。

 今回は組織化の基本を確認しながら、先代が代表(もしくは会長)として会社に残る場合、後継ぎの立場からできることを考えていきます。

 皆さんはどういう状態になれば「組織化」ができていると考えますか。時折、コンサルティングでお伺いすると「組織図や社内ルールがあるから、自分の会社は組織化されている」と誤解している方がいらっしゃいます。

 しかし、もし社内に欠かせない人材がいて「その人がいなければその件は何もわからない。またはその仕事は停止してしまう」といった状況があるのなら、会社の組織化ができているとはいえません。

 真に組織化できているというのは「スキルやノウハウを会社として保有できている状態」です。言い換えると全ての業務が属人化しておらず、人が入れ替え可能になっていることを指します。組織化とは「〇〇をすればある時点で完了する」というものではなく、常に取り組み続けなければいけないのです。

 その観点でみれば「経営」が属人化しているという点において、ファミリービジネスや創業者が率いる企業は、最も組織化されていない部類ともいえます。「カリスマ経営者」という美談で語られがちな会社で組織化を進めるには、何をすればいいのでしょうか。次章から詳しく解説します。

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