目次

  1. コロナ禍で生まれた「ラーメン自販機」
  2. 衰退期は必ずくる
  3. 「日本にない材料」の加工にも挑戦
  4. 日ごろからバットを振る
  5. 従業員をどう巻き込むか

 丸山製麺は1958年、業務用の製麺卸業として創業。そばやうどん・中華麺などを作り、首都圏を中心とした飲食店などに卸しています。3代目の丸山さんはサイバーエージェントのグループ会社を経て、家業に入りました。

 しかし新型コロナウイルスの流行で、卸先の飲食店の休業や営業時間短縮が相次ぎ、一時期は売り上げが8割も減りました。

 「ほとんど工場も動いてなくて、半年このままだとつぶれるなと思いました。これしか生き残れる方法がないなと思って、新規事業を始めたんです。通販や直売所など試行錯誤をしたのち、2021年3月に始めたのが、冷凍ラーメンの自動販売機『ヌードルツアーズ』です」

話題の冷凍ラーメン自販機「ヌードルツアーズ」を開発した丸山製麺3代目の丸山晃司さん

 ヌードルツアーズでは、麺は丸山製麺の自家製のものを、スープや具材はラーメン店のものを使うことで、店舗で食べる味を再現。全国200台以上に広がっています。

 「当時、コロナ禍の営業時間短縮などでラーメン屋さんがめちゃめちゃ困っていました。ラーメン屋さんが廃業しちゃうと、連鎖的に製麺所も廃業になる可能性がある。そこで、ヌードルツアーズではラーメン屋さんからスープを買い取る形にしました。店舗での売り上げが下がっても、スープの売り上げが出ることで元気になってもらえれば、と思ったんです」

 逆境の中、丸山さんが新規事業に踏み出せた背景には、どんな心構えがあったのでしょうか。

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