目次

  1. 見込み化・案件化は難しい?
  2. 見込み客づくりと案件づくり
  3. 活動管理を困難にする三つの理由
  4. 見込み客づくりに成功した会社
  5. 過去の顧客を見込み客にする方法
  6. 営業にも有効なリファラル
  7. オンライン営業の評価指標

 前回から「オンライン営業が上手くいかない理由」と題し、オンライン営業につまずいてしまうポイントを整理して解説しています。前回記事では、社内にある名刺や納品先のデータから、営業先のリストを作るためのポイントを解説しました。今回は営業先のリストから見込み客をつくるためのポイントを解説します。

 多くの中小企業から、商談後の営業進捗は管理できても、商談へ導くための見込み化・案件化は管理が難しいという声を聞きます。悩んでいる経営者の方にぜひ参考にしていただきたいと思います。

 ほぼ全ての企業では、営業年度ごとの業績目標値を設定しています。営業組織ごとに目標を定め、受注が見込まれる顧客の名前、商談ステータス、売り上げの見込み時期などを管理しています。毎週の営業会議では、商談の進捗や売り上げ見込みを報告し、不足している対策などを議論しています。

 ところが、営業の進捗状況の管理は商談後に偏るケースがほとんどです。商談が生まれる前工程となる見込み客や案件づくりについては、管理が行き届いていないというのが実態です。見込み客づくり、案件づくり、商談の違いについて、表にまとめました。

見込み客づくり 案件づくり 商談
ゴール・目的 継続的に接触することの許諾を獲得する 商談のアポイントメントを獲得する 契約を獲得する
主な活動 製品に関連する情報を継続的に提供する

製品購入の動機付けを行い、商談対象客を選別する

お客様の課題解決策を提案し、製品サービスの優位性に納得してもらう
主な管理指標 ・名刺獲得数
・セミナー参加数
・インバウンド数(問合せ・資料請求)
・商談設定数
・接触数
・情報取得数
・受注数
・商談数
・提案数
・見積提示数
主な手法 ・広告の出稿
・展示会への出展
・セミナーの開催
・HPの作成と更新
など
・DM送付
・架電
・メール配信
・販売パートナーによる紹介
・オンライン商談
・対面商談
・販売パートナーによる商談

 表で示したとおり、「見込み客づくり」と「案件づくり」は商談の前工程になります。見込み客づくりとはターゲットリスト(潜在顧客)に接触して担当者情報を取得し、継続的な接触への許可を得る作業です。案件づくりは見込み客の実態や課題を把握して、商材やサービス購入の動機付けを進め、商談に値する顧客を選別することをいいます。

 それでは、なぜ見込み客や案件をつくることに関して活動管理ができないのでしょうか。その理由は大きく三つあります。

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