3月8日は国際女性デー 増える女性社長・後継ぎの活躍と夫婦同姓の課題
女性社長が2021年の東京商工リサーチの調査で初めて50万人を超えました。ツギノジダイは、全国各地で活躍している中小企業の女性社長や社長になる予定の後継ぎのインタビューを記事で紹介しています。このほか、女性社長が直面する夫婦同姓の負担についても紹介します。
女性社長が2021年の東京商工リサーチの調査で初めて50万人を超えました。ツギノジダイは、全国各地で活躍している中小企業の女性社長や社長になる予定の後継ぎのインタビューを記事で紹介しています。このほか、女性社長が直面する夫婦同姓の負担についても紹介します。
目次
東京商工リサーチは自社で保有する約400万社(個人企業を含む)のデータから、女性社長を抽出、分析しました。
その結果、2021年調査で、女性社長は54万919人となり、2010年の調査開始以来、初めて50万人を超えました。近年は増える傾向にあり、全企業に占める女性社長の割合は2021年に14.2%(前回13.6%)となり、こちらも伸びています。
ツギノジダイでも、女性社長や、今後社長に就任予定の後継ぎのインタビューを記事で紹介しています。下記に紹介する6つのインタビュー記事の詳細は、それぞれ企業名に貼っているリンクからお読みいただけます。
花火の「かぎや~」のかけ声で知られる「宗家花火鍵屋」。のれんを約360年間掲げる老舗の15代目を務めるのは天野安喜子さんです。
大学卒業後、家業に入り、他社の花火工場で修業して職人との信頼を築きました。柔道の国際審判員としても活躍する天野さんは、安全性を追求した花火のプロデュースでコロナ禍も乗り越えようとしています。
宮城県利府町の精密研磨加工会社「ティ・ディ・シー」は、小惑星探査機「はやぶさ2」のカプセル容器の研磨などで高い技術力を誇ります。
広告会社から転身した3代目の赤羽優子さんが、ウェブマーケティングで顧客と技術の可能性を広げました。社長就任後はユニークな組織作りや人材育成にも力を入れています。
茨城県石岡市の石岡酒造は、日本百名山の一つ「筑波山」を一望できる高台にあります。6代目蔵元で社長代理の冷水貴子さんが異業種から家業の酒蔵に入り、SNSを使った情報発信や女性ファン向けのデザインにこだわった商品のプロデュースなど、「素人目線」で新風を吹き込んでいます。
東京・御茶ノ水の「味の萬楽」は、1912(明治45)年から続く小さなラーメン店です。
4代目の古室真由実さんが12年前、父の急死で突然店を継ぎ、看板となっているラーメンや中華粥の味を1人で守りながら、コロナ禍や原材料高騰にも立ち向かい、都心の一等地で老舗ののれんを守り続けています。
愛知県常滑市の澤田酒造6代目・澤田薫さんは、スーパー勤務から家業に入り、いちから日本酒造りを学びました。
2人目の子どもを出産した2カ月後、社長に就任し、伝統的な製法に機械化を組み込んで経営を上向かせました。その矢先、コロナ禍や火災に見舞われましたが、他の酒蔵の支えや地元の菓子屋とコラボ商品などで再び前を向き、26年後の創業200年をめざしています。
東京都中央区の水道設備会社「神谷設備工業」4代目の神谷晴江さんは、父の急死で突然経営を担いながら、現役の水上スキー選手としても活躍しています。畑違いの業界で社員や取引先との信頼関係づくりや資金繰りに奮闘。「男性社会」という空気が根強い業界で、女性経営者として存在感を発揮しています。
女性が経営者として社会進出する事例が増えるなか、選択的夫婦別姓が進まず、様々な負担を強いられていことが、日本跡取り娘共育協会のアンケートで明らかになりました。女性経営者191人に尋ねたところ、118人が夫婦同姓に不便・不都合を感じたことがあると回答しました。
具体的に不便を感じているのは次のような場面でした。
「公的機関での手続きの煩雑さやコスト」(101人)
「金融機関での手続きの煩雑さやコスト」(96人)
「通称の旧姓と戸籍上の姓の二重使用で生じる社外での混乱」(61人)
「旧姓時の活動(取材や公開文書など)と、新姓時の活動が分断される」(54人)
「婚姻・離婚情報が明るみになる、またそれに伴うハラスメント」(49人)
「通称の旧姓と戸籍上の姓の二重管理による生産性の低下(自社内)」(47人)
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