商品価値を上げるには?自社の強みを見直して高める方法を事例で紹介
商品価値とは、その商品が持つ機能や品質にとどまらず、流行や希少性、顧客の個人的な経験などにも影響を受けます。そのため、質の良い商品を作っただけで、顧客が価値の高い商品だと感じるとは限りません。そこで、言葉やデザインでその良さをどう伝えればよいか、事例とともに紹介します。
商品価値とは、その商品が持つ機能や品質にとどまらず、流行や希少性、顧客の個人的な経験などにも影響を受けます。そのため、質の良い商品を作っただけで、顧客が価値の高い商品だと感じるとは限りません。そこで、言葉やデザインでその良さをどう伝えればよいか、事例とともに紹介します。
目次
商品価値とは、その商品を買うための目的であり、購入後も満足度を高めるうえでの重要な要素です。顧客は機能面だけでなく、流行や希少性、顧客の個人的な経験など複合的な要因で商品価値を感じています。
このほか、アメリカの経済学者フィリップ・コトラーは「プロダクト3層モデル」として、3層に分け整理しています。
そこで、商品そのものの機能を高めるだけでなく、どうすれば顧客に価値を感じてもらえるかを考えるヒントを紹介します。
商品価値を上げた事例をこれまでのインタビューのなかから紹介します。
創業70年余り続く和菓子店「御菓子司 風月堂」です。3代目の藤田浩一さんは安い価格で和菓子を作り続けることに限界を感じ、高くても魅力ある商品開発に力をいれました。地元産の希少な栗を使った1本1万円の栗蒸し羊羹が予想を超えて反響を呼んでいます。
漫画を活用した広告や書籍、マニュアルなどの企画・制作・編集・出版を手がけるトレンド・プロ2代目社長の岡崎寛之さんは、事業の屋台骨だった漫画制作業務にとどまらず、漫画を通じて顧客ニーズに応えるプロデュース業に乗り出し、サービスの付加価値を高めています。
創業95年を誇る創喜は、昭和時代のレトロな編み機が今も稼働する靴下メーカーです。5代目社長の出張耕平さんは古い機械の利点を生かし、他社がまねしにくい「ローゲージ」と呼ばれる編み方で自社ブランドを立ち上げました。
独自技術を用いたトースターやストーブなどの「アラジンブランド」で知られる家電メーカー・千石は、2022年11月中旬の3日間、東京都渋谷区代官山でポップアップストアを開きました。20代の若手社員が企画運営を担い、家電の活用シーンをイメージできる展示にしたり、インフルエンサーを招待したりするなど工夫を凝らしています。
山梨県甲府市で、アパート経営を手がける3代目の長田穣さんは自ら清掃に励み、顧客へのヒアリングをもとにしたリノベーション、大手ポータルサイトに頼らない情報発信などに取り組み、入居者からの信頼を獲得。ほぼ満室状態が続く人気物件へと変貌させています。
中小企業診断士の武井綾子さんは、記事「付加価値を高めるには?業界ごとの具体例や必要な手順を簡単紹介」のなかで、業界別に付加価値を高める方法を紹介しています。
付加価値を上げるには、まず想定する顧客がどんな課題を抱え、その課題の解決に、自社ならではの強みが生かせるかを考えてみましょう。ビジネスモデルキャンバスを利用すれば、整理しやすくなります。
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