目次

  1. 言われたことだけをやる・言われたことしかできない背景
    1. 学習性無気力に陥っている可能性
    2. 指示が曖昧で「腹落ち」できていない
    3. ミスに対し過度に責任を問う
  2. 「言われたことだけやる」からグロースマインドセットへ
    1. 社内コミュニケーションと小さな成功体験
    2. 心理的安全性をつくる
    3. 挑戦した結果の失敗を評価する

 トップダウン型の組織である場合、意思決定が速く、効率的な経営には向いています。ただし、変化の激しい今の社会では、従業員が責任と主体性を持って仕事に取り組める組織作りをしている企業が多くみられます。

 これまでの取材から、従業員の「指示待ち」「言われたことだけをやる」「言われたことしかできない」マインドになってしまっている理由を分類してみました。

 「言われたことしかできない」組織になっている場合は、自分なりの工夫をすると怒られるだけだといったことから、学習性無気力(Learned helplessness)に陥っている可能性があります。

 学習性無気力とは、ストレス回避困難な状態に長期間さらされると、その状況を回避することをあきらめて無気力になる状態を指します。セリグマン(Martin E. P. Seligman,1967)にイヌを用いた実験をもとに提唱しました。

 さらにエイブラムソン(Abramson, L.Y., 1978)らは、「改訂学習性無力感(PDF)」を提唱し、無気力状態になるのは、回避困難な状態だけでなく、どのように解釈して受け止めるかも重要な要因だと指摘しています。

 役職者の指示が曖昧な場合、なかには、自由度が高いとやる気を出す人もいますが、多くは困惑するでしょう。

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